「カヴァレリア・ルスティカーナ」は「田舎の騎士道」という意味で、シチリア島のある村での復活祭を舞台に、美しい女性ローラとその亭主アルフィオ、元恋人のトゥリッドゥとその妻サントゥッツァを巡る、悲しい恋が描かれたオペラです。
オペラにしては珍しく1幕による構成で幕間はありませんが、物語半ばに“世界一美しい曲”とも評される有名な「間奏曲」が演奏されます。今回の樽屋氏による新アレンジでは、「前奏曲」、第9景より「友人たちよ」「乾杯の歌」、第3 景より「天の女王様、お慶び下さい」「讃えて歌おう」が引用されています。クラリネットとサキソフォンによるサントゥッツァとトゥリッドゥの2重唱から曲は始まります。
ホルン、フルートに受け継がれて前奏曲が締めくくられ、「乾杯の歌」に続きます。続いて、クラリネットアンサンブルに木管楽器が加わり、さらに金管楽器の響きが重なり音楽が力強く膨らみます。その後、静寂が訪れ、合唱が始まります。教会の外の村人が祈りを捧げるこの合唱は、木管楽器でも演奏可能にアレンジされています(今回の収録は木管楽器により演奏しています)。
合唱に続いてサントゥッツァの旋律をクラリネットが奏でられ、さらに木管・金管が加わり、クライマックスを迎えて曲が閉じられます。
1978年千葉県銚子市生まれ。武蔵野音楽大学音楽学部作曲学科卒業。佐藤博、宮本良樹各氏に師事。
フランスで吹奏楽曲「Ardent Overture」を出版。代表作として「絵のない絵本」「民衆を導く自由の女神」「マゼランの未知なる大陸への挑戦」「ラザロの復活」「マードックからの最後の手紙」などがある。
全国の吹奏楽団やマーチングバンドからの委嘱も数多く、その作品の多くが国内外問わず広く演奏され、日本でもっとも人気のある作曲家のひとりである。また、作曲・編曲の傍ら、吹奏楽指導やコンクール等の審査員、執筆活動などでも多くの成果を挙げている。
2004年 2018年まで銚子市立銚子高等学校の音楽監督を務めマーチングコンテストで全国大会へ、吹奏楽コンクールでは東関東大会、東日本大会へと導く。
現在はベルモンテウィンドオーケストラの指揮者・音楽監督を務め、指導者としても高い評価を受けている。
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