本作品は、もとはパリ・トロンボーン四重奏団の来日公演のために作曲したものです。初演を終えても未だ書き足りない思いが残り、その後一部改訂をしましたが、残念ながら納得のいくものにはできませんでした。
初演から十数年の月日が経った2010年、Trombone Quartet “TINTS”の皆さんから再演のお話を頂いたことをきっかけに改めて曲を見つめ直し、特に後半を大幅に書き改めました(2010年9月21日「トロンボーン・クァルテットの響演」杉並公会堂大ホールにおいて再改訂版初演)
“パリトロ”と“ティンツ”というふたつの素晴らしいトロンボーン四重奏団の力をお借りして、本作品はようやく産声を上げることができたのです。
本来「スクエアダンス」とは、アメリカのフォークダンスの一種で、「八人が二人ずつの組になって向かい合い、四角を作って踊る集団舞踊」のことを指しますが、この曲においてはスクエア(四角)の四つの角にそれぞれプレイヤーが立ち、踊るように音楽を奏でる…。タイトルには、そんな意味が含まれています。
この作品が世代・ジャンルを超えて多くの皆様に愛されることを願っております。(高嶋圭子)
1962年、香川県高松市生まれ。広島市出身。
4歳からピアノを始め、中学高校時代では部活動で合唱に熱中。高校二年より和声学・作曲理論を学び始め1982年東京藝術大学音楽学部作曲科へ。卒業後の1987年、パリ・トロンボーン四重奏団初来日の際にアンコールピースとして「夕やけこやけ」「わらべうた」を提供して以来、トロンボーンに関わる作品が多い。
トロンボーン四重奏のための「パスピエ」「メモリーズ」「スクエアダンス」「古都三景」「出逢いは、はじまり」「ふるさとのうた」「四季の詩」「ハナミズキの祈り」「砂の丘を越えて」など、またトロンボーンとピアノのための作品として、ミシェル・ベッケ氏のソロアルバムにも収録されている「幻想五木の子守唄」をはじめ、ソナタ「風花賛礼」「夜の静寂に」「春の呼ぶ声を聞く」などがある。合唱曲としては、落語を主題にした「時そば」(混声合唱)、女声合唱組曲「京都の恋(詩:黛まどか)」「花だより(詩:高橋うらら)」など。ピアノ曲としては「ピアノ発表会物語」がピティナ・ミュッセ(インターネット上の楽譜配信サービス)にて好評配信中。
1998年に広島で行われた国民体育大会では、開会式・閉会式のファンファーレを作曲。一般社団法人全日本ピアノ指導者協会正会員。
※高嶋の「高」は、はしごだかが正式です。システム上表示ができないため代用しております。
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