早稲田吹奏楽団の委嘱により「第50回記念演奏会」のための作品として2003年に作曲。
50回の記念すべき演奏会にふさわしい華々しい作品を目指して作ったこの曲は、同時に、この演奏会を最後に団から巣立っていく卒業生たちの船出を祝福する曲、という別の意味も込めています。
この先、長い冒険の中で待ち受けているであろう困難にも打ち勝てるように願いつつ、タイトルは「オデッセイ 吹奏楽のための祝典序曲」としました。
そういえば、アポロ13号の司令船の名前も「オデッセイ」。
宇宙空間で酸素タンクが爆発するという大危機に直面しながら、奇跡の生還を果たしたことで知られています。
作品の初演は、2003年12月23日、かつしかシンフォニーヒルズにて、竹内公一氏の指揮、早稲田吹奏楽団の演奏により行われました。
その後、この団のOBを中心にして2006年に結成された「吹奏楽団オデッセイ」!の皆さんがしばしばコンサートで取り上げてくださっています。
2008年フォスターミュージックから楽譜レンタルが開始されることに伴い楽曲を全面的に見直し、モチーフの整理やオーケストレーションの変更を行いました。(坂井貴祐)
1977年、北海道生まれ。北海道中標津高等学校を卒業後、尚美学園短期大学(現・尚美学園大学)音楽学科作曲専攻を経て東京ミュージック&メディアアーツ尚美 音楽芸術表現コース(現・尚美ミュージックカレッジ 音楽総合アカデミー学科3・4年次)を卒業。 卒業後は大村哲弥氏のもとで約2年間研鑽を積む。これまでに作曲を松下功、大村哲弥、延原祐の各氏に師事。
2000年、「セレモニアル・マーチ」がJBA (日本吹奏楽指導者協会)「下谷賞」(最高賞)を受賞。 同作品は2005・2006年度の中部日本吹奏楽コンクール課題曲にも選定された。2015年開催の第70回国民体育大会「紀の国わかやま国体」では式典音楽(入場行進曲)を全曲担当。作編曲作品の多くは、フォスターミュージック、ブレーン、CAFUA、ウィンズスコア、ウインドアート出版、デハスケ、ロケットミュージック等から、出版 またはレンタルされている。21世紀の吹奏楽「響宴」会員。
主な作品に、
「セレモニアル・マーチ」(JBA下谷賞受賞)、「越中幻想」(富山県福野高校吹奏楽部委嘱)、「ルミナンス-光の都市」(陸上自衛隊東部方面音楽隊委嘱)、「ジャンヌ・ダルク」「アプローズ!」(共に航空自衛隊中部航空音楽隊委嘱)、「ペンタグラム」(サックス四重奏:ヴィーヴ!サクソフォーンクヮルテット委嘱)、「3つの情景」(金管八重奏:北アルプス吹奏楽団委嘱)など。
URL:http://www.sakai-takamasa.net/
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