以前彩の国さいたま芸術劇場で、シェイクスピアの舞台が上演される度に開演前のプレリュードとして「さいたまアーツ・シアターライブ」という生ライブが行われていたのですが、そこに2010年に出演させて頂いた際に作曲・初演した作品です(当時は管打七重奏)。その時に劇場で上演されていた作品が悲劇だったため、深い悲しみを感じられる様な内容にしたいと思い、タイトルもそのまま「エレジー」としました。今回吹奏楽の作曲の機会を頂いたため、その時の作品に大幅に加筆・修正し完成させました。
構成は、前半が序奏として軽快な短調のAllegretto。次々と場面は移り変わっていきますが、テーマ・素材は意識的に限定して作曲しました。後半のフーガでは、それらのテーマ・素材が大きな「歌」となって、繰り返されることにより緊張感が高まってくる様にしたいと考えました。昔からフーガという形式が大好きで、自分でピアノを弾いていると何とも言えない高揚感があるのですが、それを吹奏楽でも表現したいと思いました。(内田祥子)
神奈川県横須賀市出身。東京藝術大学音楽学部作曲科卒業、同大学大学院修了。音楽監督助手、ミュージカルの稽古ピアノ、譜面制作などを経て、現在は演奏会やCD、出版、映像作品のための作曲やアレンジを多数行う。
現代音楽作曲家グループ「Composer Group Cue」のメンバーとして、2001年より活動。同グループより2007年、2011年にCDをリリース(ALM RECORDS)。2012年演奏会「B→C(ビートゥーシー)伊藤圭(クラリネット)」にて「じゅげむじゅげむ クラリネット独奏のための 」が初演、NHK-FM「FMリサイタル」にて放送。2018年「吹奏楽のための『エレジー』~序奏とフーガ~」の楽譜とCDがフォスターミュージックより発売。2020年横須賀にてリサイタル「作品展~故郷~」を開催。「MUSIC PLAYERS おかわり団」メンバー(作曲、アレンジ)
これまでに、作曲を加羽沢美濃、尾高惇忠の各氏に師事。
【参加作品】・映画「四日間の奇蹟(監督:佐々部清)」(2005年)アレンジ・舞台「ヴェローナの二紳士(演出:グレン・ウォルフォード、主演:生田斗真)」(2007年)音楽助手、一部作曲・ドラマ「わが家の歴史(三谷幸喜脚本/フジテレビ)」(2010年)劇中ジャズバンドアレンジ・テレビドラマ「波の塔(音楽:加羽沢美濃)」(2012年)アレンジ・映画「モヒカン故郷に帰る(監督:沖田修一)」(2016年)劇中吹奏楽アレンジ
This is a piece that was written and performed as a wind instruments and percussion septet in 2010. Recently I had the opportunity to compose a piece for wind instruments, so I based it on the piece I performed in 2010 and made corrections and alterations to complete it.
The first half of the composition is a light, pleasant Allegretto in minor key. The mood changes over time, but the elements and overall theme are deliberately restrained. The latter half features a fugue in which those elements and themes become more prominent and songlike, with repetitions to increase tension as it progresses. I have always liked the structure of a fugue, and when I play them on the piano, I feel an indescribable feeling of exhilaration. I wanted to express this same feeling through wind instruments.
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