ヴィヴァルディは25歳の時、当時イタリアの中でも音楽の英才教育に力を入れていた養育院の一つ、ピエタ女子養育院へヴァイオリン教師として赴任します。その後、作曲家として器楽曲から声楽まで幅広い分野の作品を残し、合奏の指揮も執りました。
この『グローリア』ですが、作曲年数ははっきりしないものの、各声部の音域が高く、女声四部のために書かれたものとされ、したがってヴィヴァルディがピエタに勤めていた頃の作品の一つではないか、と推測されています。
●演奏のアドバイス
本来は女声四部と管弦楽合奏の形態を取る宗教音楽で、スコアでは、合唱隊はアルトとテナーをそれぞれ2声に分けて書かれ、管弦楽パートはSSAATBの6重奏で書かれています。D-SAXではコーラスにソプラノサクソフォンも加えて演奏しました。
また、16分音符の連続するフレーズ ( 例 : 9小節目 14小節目の5th&6thアルト・サクソフォンパートなど ) は、同じ和音の中でスラーをつけて演奏しても良いでしょう。
合唱部を演奏する人数も、譜面通りでなくてかまいません。さらに、器楽合奏と合唱隊は舞台上での立ち位置を工夫することでより良い演奏効果が得られます。
この曲を演奏される各団体でオリジナルの演奏形態を目指して、楽しく演奏していただけば幸いです。
※参考動画はまだありません。演奏動画を掲載させていただける方はぜひご連絡ください。
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