この作品は、富山県出身者のみで結成された金管アンサンブル団体「Brass Collection」の委嘱により作曲した全4曲からなる金管五重奏組曲で、2015年9月に富山市と魚津市で開催された同団体の定期演奏会「Brass Collection 9」において初演されました。
作曲に着手するにあたって曲の構想をあれこれと思い描いていたのが、ちょうどバラが美しく開花する季節。あちらこちらのお宅の庭先で、色とりどりのバラが咲き誇っていました。その印象的な光景がヒントとなり、バラの代表的な4つの色とその花言葉に曲想を求めて書き上げたのが本作品「ローズ・ガーデン」です。
1曲目の「ホワイト・ローズ」では、金管アンサンブルが持つハーモニーの透明感で『清純』を表現し、2曲目の「ピンク・ローズ」では、小さなワルツによって『美しい少女』が舞い踊る姿を描きました。3曲目の「イエロー・ローズ」では、テューバ・ソロによる緊迫した曲想で『嫉妬』を、4曲目の「レッド・ローズ」では、快活でスタイリッシュな曲想によって、組曲の最後を締めくくる『情熱』を表現しました。
(橋伸哉)
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