十六夜(いざよい)のロマンス
十六夜(いざよい)、陰暦16日の夜、またはその夜の月に言う。「ためらう」「躊躇する」意の動詞「いざよう」が名詞化した語であり、十五夜より月の出がやや遅いことから、16日の月(の出)がためらっていると見立てられたもの。
「ためらい」とは消極性だろうか、不確かさだろうか。不足だろうか、渇望だろうか。時として、奥ゆかしさかもしれない( 秋の七草のひとつであるフジバカマは、たくさんの小花が少しずつ咲いていくことにちなんで「ためらい」との花言葉が付けられている)。
音楽も物語も、そして人生も、あらゆるものは事後に形成される。自身の過去にさえユートピアを見出そうとする欲求は、誰しも経験があるだろう。現在と過去の関係は、太陽の光と月の光のそれに似ている。歩んできた道の辺に置いてきぼりのいくつかのためらいや戸惑い、ため息の記憶は、柔らかな月の光となって私たちの背を照らしてくれているのだと思う。
楽譜に挿入されたためらいがちなレティセンスに、皆様の一つ二つの思い出を重ね合わせながら奏して頂ければ嬉しく思います。(井澗昌樹)
仕様
- アーティスト
- 作曲: 井澗昌樹
- 演奏形態
- 木管
- 編成
- 3重奏
- 商品カテゴリ
- アンサンブル楽譜
- 演奏時間
- 0:05:00
- グレード
- 4
- 出版社 / 品番
- ブレーンミュージック / ENMS-84456
- 発売日(年)
- 2016/07/22
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井澗昌樹(Masaki Itani)
大阪教育大学教養学科芸術専攻音楽コース卒業。同大学大学院芸術文化専攻修了。作曲を澤田博、北川文雄の両氏に師事。
主な作品に、バリトン独唱と管弦楽のためのカンタータ「倭建命 流離譚」、トランペット八重奏曲「四季の奏鳴」など。吹奏楽作品に、「火の断章」(2008年度全日本吹奏楽コンクール課題曲)、「Bye Bye Violet」、「愛の祭壇」など。
修正情報
ROMANCE IN HESITATION:Composer: Masaki ITANI
Specifications
- ARTIST
- Composer: Masaki ITANI
- INSTRUMENTATION
- Wood-Wind / Trio (3parts)
- PRODUCT TYPE
- Set / ENSEMBLE
- DURATION
- 0:05:00
- GRADE
- 4
- PUBLISHER / Code
- Brain Music / ENMS-84456
- RELEASE
- 2016/07/22
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