その又もう一人のティル・オイレンシュピーゲル(管7+打1)
ドイツ後期ロマン派の大家R.シュトラウスの交響詩「ティルオイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」は、そのストーリーのユニークさと巧みな管弦楽法や音楽の描写が楽しい管弦楽作品ですが、この大編成の曲をマジカルサウンズの名手8人のリサイタル用に作りました。楽譜は当然難しい所が各楽器にありますが、それに囚われすぎないで物語の情景のイメージを大切に楽しく表現を工夫しましょう。
日本でも吉四六さんの様ないたずら者の伝説はありますが(今ならばクレヨンしんちゃんか?)、この愛らしくも憎らしい主人公が魅力的なのはどの時代の人の心にもこんな風に生きてみたいというあこがれがあるからでしょうか。
物語の大筋は下記のとおりです。
14世紀の北ドイツの伝説の奇人ティル・オイレンシュピーゲルの物語を音楽化した作品です。曲はフルートによる親しみやすい短い前奏で始まります。これは昔話の「むかしむかし……」を表すテーマです。続いてホルンによるティル・オイレンシュピーゲルの第1のテーマ、続いてクラリネットでティルの笑いを表すテーマが示されます。
まず市場に現れたティルは牛馬を解き放し、市場は大騒ぎ!ティルは空を飛ぶ靴で遁走します。続いてティルは僧侶に変装し、でたらめなお説教で人々を煙に巻きます。
フルートから各楽器への半音階は退屈したティルのあくびを表現しますが、その時ふと彼の心に破滅への予感がよぎります。
さらに続いてティルは騎士に変装し、美しい淑女を口説きますが彼女にあっさりと袖にされ、怒ったティルは全人類への復讐を誓います。
最初の標的を俗物学者に定めたティルは、彼らに論争をふっかけますが、次第に旗色が悪くなり、あえなく論破されたティルは悔しまぎれに小唄を歌いスタコラさっさと疾走。再びホルンによるティルのテーマが現れ、次第に勢いを増していきます。そしてさらに好き放題にいたずらを繰り返すティルの活躍が描かれますが、突如小太鼓が鳴り響き、ティルは逮捕されます。いかめしい裁判のテーマが奏され、ティルは裁判を嘲笑していますが、ついに死刑の判決が下り、ティルは絞首台に昇らされ敢えない最期を遂げる・・・というのが本編の筋ですが、このマジカル版ではそれはちょっと可愛そうと云う事で、この愛すべきイタズラ者を殺さないで許してあげる事にしました。そして冒頭の「むかしむかし……」のテーマが回帰し、ティルの残した愉快ないたずらは永遠に不滅であることを示すティルの笑いの動機で曲が締めくくられます。
「マジカルサウンズ2/マジカルサウンズの愉快な悪戯」収録
仕様
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Specifications
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- ARTIST
- Composer: Richard STRAUSSArranger: Kinichi NAKAMURA
- INSTRUMENTATION
- Mixed Ensemble / Octet (8parts)
- PRODUCT TYPE
- Set / ENSEMBLE
- DURATION
- 0:08:40
- GRADE
- 5
- PUBLISHER / Code
- fostermusic Inc. / FME-0267
- JAN
- 4560318472679
- RELEASE
- 2014/08/28
- OVERSEAS SHIPMENT
- Yes
- EUROPEAN PARTS
- Not Included