Sparkling Notes
世の中の吹奏楽作品の多くが30名以上の奏者を想定しています。これは作曲を委嘱する演奏団体の多くが大編成であることや、作曲家が求めるサウンドの傾向が影響しているのでしょう。そんな中で、少人数の編成のみに焦点を当てた「バンド維新」の企画は新しい吹奏楽像を映し出していて、私自身もファンの一人として大きな刺激を受けています。
この曲は1パートにつき1名で、計12名を想定しています(それ以上で演奏しても構いません)。このぐらい少人数で活動しているバンドが全国にいるにも関わらず、編成に適した楽譜はほとんどありません。そういうバンドの手助けになればという想いと、「こういう編成の曲があってもいいのでは」という一つの提案として作曲しました。
曲は「長二度が五度圏を旅する」というコンセプトで書かれており、リズムは冒頭のパターンを軸にしています。
長二度を順に上へ重ねていくと、ドビュッシーが好んで用いた「全音音階」が現れます。この音階に沿って作曲をすると、甘美で幻想的な香りが立ち上ります。しかしこの曲では、長二度の特性とも言えるその香りを極力払拭し、タイトルの通り、エネルギーを持った勢いのある音選びを目指しました。結果として、全体に角張った音響が特徴になっています。
Tempo giusto - Tempo rubato - Tempo giusto の三つの部分からなり、最後に二分音符が、一歩一歩踏みしめるように五度圏を二周します。
そして、茶目っ気たっぷりの音楽に仕上がったと思うのですが。(^ ^)
仕様
Specifications
- ARTIST
- Composer: Sataoru HIRAKI
- INSTRUMENTATION
- Windband
- PRODUCT TYPE
- Set / SELL
- DURATION
- 0:07:35
- PUBLISHER / Code
- Hustle Copy / HCB-062
- RELEASE
- OVERSEAS SHIPMENT
- No
- EUROPEAN PARTS
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