2011年、2012年と2年間に、江戸川区青少年吹奏楽団の委嘱により作曲しました。
「東京スカイツリー」をテーマにとの依頼で、完成前の2011年と完成後2012年の演奏会で1部と2部に分けての初演でした。
「スカイツリー」とは言ってもあまりイメージが湧かなかったので、江戸から現代までの空からの景色を描写するイメージで書きました。1部では「江戸三大祭り」「江戸の人々の暮らし」などをイメージして和風に、2部では「第二次世界大戦」「関東大震災」などの暗い時代を経て今に至るまでを表現しています。今回の録音では2部だけになりますが、上記の内容を想像しながら聴いて頂ければと思います。
ピッコロのソロは空高く舞う「とんび」の鳴き声を、低音からのベルトーンはそびえ立つスカイツリーの高さを表現しています。(福島弘和)
東京音楽大学器楽科卒業、同大学研究科修了。オーボエを浜道晁、作曲を有馬礼子の各氏に師事する。
現在、オーケストラ、吹奏楽を中心に作曲活動をする。1998年「稲穂の波」、2000年「道祖神の詩」が全日本吹奏楽連盟の課題曲として採用。2019年には同連盟からの委嘱課題曲として行進曲「春」を作曲。1999年に朝日作曲賞(一般社団法人全日本吹奏楽連盟)、2007,’12.’13.’15.’19年に下谷奨励賞(公益社団法人日本吹奏楽指導者協会)、2010年に日本管打・吹奏楽アカデミー賞(作・編曲部門)の各賞を受賞。2001年国民文化祭や、2008年全国高等学校総合文化祭の創作音楽を担当。
21世紀の吹奏楽“響宴”会員。尚美ミュージックカレッジ専門学校講師。
主な作品:交響曲ト調、シンフォニエッタ、同第2番「祈りの鐘」、同第3番「響きの森」、ラッキードラゴン~第五福竜丸の記憶、
百年祭、協奏曲、語りと音楽の作品、など多数
This piece was commissioned by Edogawa Youth Wind Orchestra in 2011 and 2012.
Composed based on the requested theme of the “Tokyo Sky Tree,” the two separate parts of the piece premiered in 2011 prior to the completion of the piece and in 2012 after its completion, respectively.
As the “Sky Tree” did not evoke a powerful image for me, I attempted to depict the aerial view of Tokyo from the Edo period to the present day in this piece. The first part was inspired by the “three major festivals of Edo” and the “lives of the people of Edo” and written in a Japanese style, while the second part portrays the journey from the dark times in Tokyo’s past such as “World War II” and the “Great Kanto Earthquake” to the present day.
The piccolo solo mimics the calls of black kites as they soar into the sky, and the bell tone of the bass depicts the towering height of the Sky Tree.
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