行進曲「軍艦」は、明治30年に海軍軍楽師瀬戸口藤吉が、先輩の田中穂積に勧められて国学者鳥山啓作歌の「軍艦」に作曲した軍歌を基として、海軍儀制曲第2号「海ゆかば」をトリオに入れて現在の形にしたものである。
初演は明治33年4月30日、神戸沖観艦式場に向かう常備艦隊旗艦「富士」乗り組み軍楽隊とされているが、同艦は直前に伝染病患者が発生し、御召艦からはずされていて、当日は航行していないことから根拠はない。
帝国海軍では、儀制曲第10号として「進水式に於て船体滑走又は進行を始むるとき其の他観兵式(分列式、閲兵式)等」と、用途が定められていた。
海上自衛隊では、儀礼曲の10曲目に「観閲式における観閲行進の場合、自衛艦旗授与式における乗組員乗艦の場合、自衛艦命名式における進水の場合及びその他必要と認められる場合」と、定められている公式行進曲である。
トリオの「海ゆかば」は、宮内省雅楽課伶人東儀李芳の作曲で、将官礼式(現在の栄誉礼に相当)に使用されていた。
帝国海軍当時から、題名は「MAN OF WAR」と英訳されていた。
作曲者瀬戸口藤吉は、明治元年5月10日に鹿児島県肝属郡垂水村(現垂水市)に生まれた。明治15年に海軍軍楽隊入隊、成績極めて優秀で、明治36年9月、海軍軍楽長(少尉相当官)に任ぜられた。
大正6年11月15日に予備役に編入、以後は後進の指導に務め、昭和12年12月「愛国行進曲」の公募に入選、同15年9月の日比谷公会堂における「軍艦行進曲40周年記念演奏会」の指揮のほかは、表舞台に立つことは少なかった。
昭和16年11月8日午前4時30分、東京都麻布区今井町の自宅で永眠、享年74歳であった。
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