初演時のライナー・ノートにも書いたのですが、当初は賢治が生涯を通じて愛した全ての事象、特に星(宇宙)を中心とした独特なファンタジーの世界に対する導入としての牧歌的前奏曲という事を意図したのですが、初演を含め、その後のCD化されたこの作品を改めて聴いてみると、自分自身の賢治への強いオマージュが感じられ、彼の根底にある宗教的精神世界の力によって書かれた感さえあります。
曲は5つの楽章に分かれ、各章に題名がついていますが、ストーリーを追ったものではなく、作品の持つ心象風景を私なりに綴ったものです。最終章の冒頭と結尾には、賢治自身が作曲した「星めぐりの歌」が引用され、また最後に賢治が好きだった新世界交響曲の2楽章の断片が現われ曲を閉じます。
※演奏上の注意
全曲を通して譜面そのものはあまり複雑ではなく簡単そうに見えますが、音域や音の保持に関してはかなり難易度が高いのでブレス・コントロールに充分留意して下さい。また、T.T.Q.(東京トロンボーン4重奏団)のメンバーを想定しているので、各パート共Solo等が随所に現われます。全体のまとまりを考えつつ各キャラクターを活かし、美しい響きを創り出してほしいと思います。
(建部知弘)
初演:1994年5月31日 東京トロンボーン4重奏団の定期公演において
We cannot accept orders for international shipping from this site. Please contact us before ordering.
12vcxjle0y28
スタディスコア10冊以上で30%OFF
対象カテゴリ
30 % OFF
残発行枚数:75
下限金額:¥28,600
有効期間:2023/03/01 ~ 2024/12/31