これまで私は4重奏「フィオリトゥーラ」「コロラトゥーラ」「風の戯れ」、6重奏「ディヴェルティメント」と、4曲のフルートアンサンブルを書いてきました。どの作品も嬉しいことにコンテストや演奏会で中学・高校生から社会人に至るまで、幅広く演奏して頂ける機会に恵まれ、同時に今後の作品に対する強いご要望も私の耳に直接届いてくるようになりました。なかでも「3重奏で親しみやすい作品」「楽しく練習できるユーモアのある作品」という声が大変多く、そのご要望にお応えすべく作品が、この「トリプルあいす」です。
私の知る限りフルート吹きはアイスが好きな人が多い!そんなこともあり、思う存分アイスを食べて想像を膨らませて頂こうと、このテーマを選びました。可愛らしい作品に仕上げましたので、どうぞお美味しく召し上がりください!(本番前は食べ過ぎに注意!)
尚、この作品を書くにあたって多くの人たちにアイディアを頂きました。特に今回のテーマ「アイス」に関するヒントは福岡県の一般バンド「くるめシティブラス」のフルート奏者、永瀬りえさんから頂きました。初演はプラーム横浜の企画CDレコーディングとして、フルートアンサンブル蘭の皆さんによって行われました。(八木澤教司)
第1楽章:すとろべりぃ [1:40]
第2楽章:バニラ(生チョコ付) [1:30]
第3楽章:まっ茶! [1:20]
兵庫県西宮市在住。武蔵野音楽大学作曲学科卒業、同大学大学院音楽研究科修士課程修了。吹奏楽やアンサンブルの代表作は日本のみならずアメリカ、ヨーロッパ、アジア諸国、南米でも重要なレパートリーとなる。
2019年11月9日、天皇陛下御即位奉祝記念式典・国民祭典において天皇皇后両陛下「お出迎えのファンファーレ」として、東京2020パラリンピック開会式の式典音楽として作品がそれぞれ抜擢された。その他、ヨーロッパで歴史的権威のあるスペイン・バレンシア国際吹奏楽コンクールの課題曲に作品が選定、ミステリー映画「ソロモンの偽証・後篇」では「輝きの海へ」が挿入曲として使用されるなど活動は多岐に亘る。これまで全国植樹祭、全国高等学校総合体育大会、国民体育大会の式典音楽制作を歴任。各種コンクール審査員、客演指揮、指導、講演、音楽雑誌執筆に加え、音楽出版社のプロジェクトアドバイザーなどを務める。
合唱曲として手がけた「あすという日が」は、希望の歌、東日本大震災復興シンボル曲と称され、2011年第62回NHK紅白歌合戦において夏川りみ、秋川雅史の両氏によって熱唱された。第21回日本管打・吹奏楽 アカデミー賞 作・編曲部門(2011年)受賞、平成23年度 JBA下谷奨励賞を受賞。
2020年度より関東から関西に拠点を移し、神戸女学院大学音楽学部で作曲・音楽理論・吹奏楽の指導にあたる。
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