委嘱にあたりクラリネット八重奏のメンバーから寄せられたテーマは「愛」。男女の綾なす愛の物語の中でも、クラリネットの透き通った木の響きに宿るなんともいいようのないせつなさに似つかわしいものを、伊勢物語に見つけました。深草に住む女に飽きてきた男が「年を経て棲みこし里を出でて往なばいとど深草野とやなりなむ」と詠む。それに対して女は「野とならば鶉となりて鳴き居らむかりにだにやは君は来ざらむ」と返し、その歌に感じ入って、男は女から離れようという気をなくした、というもの。「狩りに」に掛けての「かりそめの気持ちででも訪ねて」という訴えのせつないこと!この「狩りに」に「いっそ命を絶って」という気持ちもこめられていると考えれば、なおのこと胸に沁みます。そんな思いも、張りつめた気持ちも、めでたい結末のあたたかさもひしひしと伝えるのが、この編成ならではといえましょう。(長生 淳)
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