帆風～独奏ソプラノサクソフォンとサクソフォン四重奏のための（SSATB）：福島弘和 [サクソフォン5重奏]

帆風～独奏ソプラノサクソフォンとサクソフォン四重奏のための（SSATB）

「帆風」は、ノックサクソフォンカルテットの10周年記念コンサートのために、私たちの師である田中靖人先生が委嘱をしてくださった作品です。
曲は、切れ目なく続く3つの楽章で構成されており、「力強い風」「優しい風」「快活な風」という異なる表情が展開されます。
冒頭の「力強い風」では、クリアではっきりとしたニュアンスを大切に演奏しました。中間の「優しい風」では、ソプラノソロに対してカルテットは遠慮せず伸びやかに演奏し、柔らかな響きをつくってみてください。
最後の「快活な風」では、音楽が目まぐるしく進んでいく中でも、ハーモニーの進行を楽しみながら演奏してみてください。
2025年5月、横浜みなとみらいホールでの初演で「帆風」の響きに包まれたとき、4人で過ごしたこれまでの10年を思い出し、感慨深いものがありました。
こうして楽譜が出版され、皆さまの手にお届けできることは心から嬉しいことであり、この先も様々な機会で演奏していただけることを願っております。
最後になりましたが、このたび素敵な作品をもってNOKの10周年をお祝いしてくださった福島さん、田中先生に心から感謝申し上げます。（NOK Saxophone Quartet）

仕様

楽器編成

主要ソロ：Soprano Saxophone

福島弘和(Hirokazu Fukushima)

東京音楽大学器楽科卒業、同大学研究科修了。オーボエを浜道晁、作曲を有馬礼子の各氏に師事する。

現在、オーケストラ、吹奏楽を中心に作曲活動をする。1998年「稲穂の波」、2000年「道祖神の詩」が全日本吹奏楽連盟の課題曲として採用。2019年には同連盟からの委嘱課題曲として行進曲「春」を作曲。1999年に朝日作曲賞（一般社団法人全日本吹奏楽連盟）、2007,’12.’13.’15.’19年に下谷奨励賞（公益社団法人日本吹奏楽指導者協会）、2010年に日本管打・吹奏楽アカデミー賞（作・編曲部門）の各賞を受賞。2001年国民文化祭や、2008年全国高等学校総合文化祭の創作音楽を担当。

21世紀の吹奏楽“響宴”会員。尚美ミュージックカレッジ専門学校講師。

主な作品:交響曲ト調、シンフォニエッタ、同第2番「祈りの鐘」、同第3番「響きの森」、ラッキードラゴン～第五福竜丸の記憶、

百年祭、協奏曲、語りと音楽の作品、など多数

修正情報

HOKAZE FOR SOLO SOPRANO SAXOPHONE & SAXOPHONE QUARTET

Hokaze (literally “Wind Filling the Sails”) was commissioned by our mentor, Prof. Yasuto Tanaka, for the NOK Saxophone Quartet’s 10thanniversary concert. The piece unfolds attacca in three contrasting movements. The first, A Vigorous Wind, should be played with a clear, sharply etched tone that captures the energy of a forceful gust propelling the music forward. It is followed by A Tender Wind, in which the quartet, while accompanying the soprano solo, must not hold back; instead, play with an ample, unforced sound to create a warm, enveloping sonority. The work concludes with A Vivacious Wind, where the music rushes ahead dazzlingly―yet even in this whirlwind, the performers are encouraged to savor each harmonic turn as it flies past.

At the premiere in May 2025 at Yokohama Minato Mirai Hall, being surrounded by the sonorities of Hokaze brought back ten years of shared memories for the four of us, filling the moment with deep emotion. We are delighted that the score is now in print and in your hands, and we hope the piece will grace many future programs.

Our heartfelt thanks go to composer Mr Fukushima, who so graciously helped us celebrate NOK’s tenth anniversary with this wonderful work, and to Prof. Tanaka for his unwavering support. (NOK Saxophone Quartet)

Specifications