3楽章から成るコンサート向けピース。めくるめく万華鏡の幾何学的な模様の美しさを表現した、トロンボーン4重奏の新たなレパートリー。
本作品は日本を代表するトロンボーン奏者(今込治氏、上田智美氏、廣瀬大悟氏、黒金寛行氏)によるトロンボーン四重奏団、「Trombone Quarter KLAR(トロンボーンクァルテット・クラール)」による委嘱作品である。
Kaleidoscope(万華鏡)を覗いてみた事はあるだろうか?
まず覗いて感じるのは内部に仕込まれた細かい粒子の織りなす幾何学的な模様の美しさであろう。
さらに万華鏡を回転させてみると、次の瞬間今まで見ていた風景とは全く無関係の、しかし一瞬前の風景に勝るとも劣らない美しい模様が現れる。試しに、次はどのような風景が生まれるかを予想しながらもう一度回してみる。
次の瞬間、間違いなく事前の予想をはるかに超えた美しい風景が出現するのである。
そして面白い点は、瞬時に予想外の変化を繰り返しながら、我々は新しい風景の美しさをほとんど瞬間的に認識している。
つまり、新たな模様を認知するまでの「これは何だ?」というプロセスは必要としないのである。
それは、万華鏡の内側3面に張られた鏡それぞれの反射により、本来の全くの無秩序な風景が強制的に幾何学的な法則性を持つことに起因するのではないか
この作品はそのような「万華鏡」的変化をトロンボーンアンサンブルで表現することを目指した作品である。
当然、アレンジにより楽器の組み合わせを変えたり、楽器の材質の違いを駆使したりはできない。全てトロンボーンなのだから。
そこで、「瞬時に理解できる、既視感のある美しさ」を主に単純な三和音あるいは七の和音の響きとし、和音から次の和音への移行を予想しにくい、
または予想を裏切る様な順番で並べる部分を作ることで、「万華鏡を回す様子」を表現した。
第二楽章「Lullaby」は東京室内管弦楽団での私の同僚で、今年(2021年)初めてママになった上田智美氏をはじめ、それぞれが良きパパ・ママであるKLARメンバーに「いつもおつかれさま」のメッセージとして添えた。
※テナーバストロンボーンやテューバ、ユーフォニアム等で演奏する場合、譜面上の音が演奏が困難な場合は使用楽器の音域に合わせ、オクターブ関係の変更を認めます。
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