この作品はブレーン・ミュージックの委嘱で2020年に編曲しました。
(A)と(B)という2つのパートに分かれて書かれているパートがありますが、(A)は上級生パート(Gr.2.5)、(B)は下級生パート(Gr.1)と設定されており、マルチグレードという提唱のもと編曲されています。(原曲の旋律からあまり変化しないよう、上級生パートでは多少難しくなっているシーンもあります)
さて、この編曲は、有名な耳なじみのあるクラシック曲をメドレー化した作品です。近年、素晴らしい吹奏楽オリジナル曲が数多く出版されており、吹奏楽の主なレパートリーはオリジナル曲となっています。かつてオリジナル曲、特に邦人作品は大変数が少なく、レパートリーの中心はクラシックアレンジ作品であったことを考えると、これは大変歓迎されるべきことですが、逆にクラシック作品に触れる機会は少なくなったとも言えるでしょう。特にスクールバンドの若い演奏者の方々には、クラシック作品の魅力にも沢山触れてほしいという願いがあります。
このような状況の中、気軽に多くのクラシック作品に触れる機会を作ることはできないか、という発想からこのアレンジ企画はスタートしています。
メドレーに使用した作品は以下の通り。
1、組曲「展覧会の絵」より、キエフの大門(ムソルグスキー作曲)
2、歌劇「カルメン」より、アラゴネーズ、闘牛士(ビゼー作曲)
3、歌劇「アイーダ」より、凱旋行進曲(ヴェルディ作曲)
4、バレエ音楽「白鳥の湖」より、情景(チャイコフスキー作曲)
5、ハンガリー舞曲 第5番(ブラームス作曲)
6、パガニーニの主題による狂詩曲より、テーマ(ラフマニノフ作曲)
7、トルコ行進曲(ベートーヴェン作曲)
8、トルコ行進曲(モーツァルト作曲)
9、喜歌劇「軽騎兵」より、序曲(スッペ作曲)
10、交響詩「魔法使いの弟子」(デュカス作曲)
11、バレエ音楽「ロメオとジュリエット」より、モンタギュー家とキャピュレット家(プロコフィエフ作曲)
12、交響詩「禿山の一夜」(ムソルグスキー作曲)
13、交響曲第九番「新世界から」第二楽章(ドヴォルザーク作曲)
14、行進曲「威風堂々」 第1番(エルガー作曲)
部分的に「平均律クラヴィーア曲集第一巻より、第一番・プレリュード」(バッハ作曲) のモティーフなども織り交ぜられています。
沢山のクラシック作品に触れ楽しめる、という意図から、それぞれの作品はあまり原曲から離れたアレンジとせず、曲の繋ぎや経過部は最小限にとどめ、曲の核となる部分のみを繋げたメドレーとして編曲しました。また、冒頭と練習番号「T」の前のrit.を除き、テンポは一定で変化しません。1980年代に大ヒットした「フックト・オン」シリーズのようなスタイルを意識しています。
◯演奏上の注意
・冒頭オープニング部分は演奏せず、練習番号「A」(カルメン)から演奏を始めても構いません。その場合、演奏時間は約20秒短縮されます。
・解説の通り、冒頭と後半のrit.を除きテンポは変化せず一定で書かれていますが、曲の雰囲気の変化に伴って若干のテンポの緩急を付けても構いません。
・ピアノはオプションで書かれており、奏者がいなくても問題ありませんが、「G」「I」「Q」は入れて演奏すると大変効果的です。
◯打楽器について
・1st,2nd,3rd Percussionはドラムセットで1人で演奏してもよいでしょう。その場合、トライアングルやタンバリンも同時に演奏できるよう、スタンドを使用したり配置を工夫したりするとよいでしょう。(タンバリンをスティックで叩いても構いません)
・打楽器は人数が足りない場合は、Drum(Perc.1,2&3)→Timpani→Perc.4→Perc.5の順で優先してください。
ただし、「G」「I」「Q」など鍵盤打楽器が重要な役割を果たす場面ではPerc.5の音を埋めるようにしてください。
・ヴィブラフォンやマリンバが用意できない場合、以下の方法で代用することもできます。
1、ヴィブラフォンとマリンバどちらか片方しか所有していない場合は、相互で代用が可能。
2、ヴィブラフォンとマリンバどちらも所有していない場合、シロフォンで代用。(ただし打撃音が強くならないように、柔らかいマレットで。シロフォンは記譜通り叩くとオクターブ上の音が鳴るため、オクターブ調整するなど音域に注意する)(小野寺 真)
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