クラリネット奏者、橋本眞介さんより「エキゾチックな曲を」とお話をいただき作曲したものがこの作品です。
“エキゾチック”・・とても分かりやすい言葉であると同時に、厳密にその意味を説明するのは少々難しくないですか?
辞書によると “異国の情緒や雰囲気のあるさま” とのこと(感覚的にちょっと意外では?)。
つまり “オリエンタル” が示す “東洋” のように特定の地域を表している言葉ではありませんし、自身を基準にして “異国風” というのであれば、その範囲は思いの外広いものでしょう。
もっとも、日本人がこの言葉を使う場合、中東あたりを念頭に置いていることが多い気もしますけれど。
前置きが長くなりましたね。
今の私たちには想像もできないことですが、観光目的による日本人の海外旅行が自由化されたのは1964年(昭和39年)のことです。
費用は高額であり、一般人にとっては夢のような話だったそう。
だからだと思うのです、昭和の歌謡曲にとても “エキゾチック” な音楽が多いのは。
当時の海外への憧憬がこの曲に反映されているなと、楽譜を見て改めて感じる次第です。
この曲は、どこか遠い国に生きた男女の、その別れ際を思い描いたもの。
女はさっと去り、そして男はようやく “見失う” のです。
喪失のタイミングが噛み合わない・・そんな情景は時代も場所も超えて不変のものかもしれませんね。
名阪クラリネットカルテット委嘱作品
2025年3月4日初演
名古屋・電気文化会館ザ・コンサートホール
大阪教育大学教養学科芸術専攻音楽コース卒業。同大学大学院芸術文化専攻修了。作曲を澤田博、北川文雄の両氏に師事。
主な作品に、バリトン独唱と管弦楽のためのカンタータ「倭建命 流離譚」、トランペット八重奏曲「四季の奏鳴」など。吹奏楽作品に、「火の断章」(2008年度全日本吹奏楽コンクール課題曲)、「Bye Bye Violet」、「愛の祭壇」など。
This piece was composed at the request of clarinetist Shinsuke Hashimoto, who asked for something “exotic.”"Exotic" a word that is easy to grasp yet difficult to define precisely.According to the dictionary, it means “having the atmosphere or charm of a foreign land.”
Surprisingly, it does not refer to a specific region like "Oriental" does.
Instead, it reflects a sense of foreignness based on one's own cultural background.In Japan, however, the term often evokes images of the Middle East.A brief detour into history:
It may be hard to imagine now, but Japanese citizens were only allowed to travel abroad freely for tourism in 1964.Back then, travel costs were exorbitant, making overseas trips a distant dream for most.Perhaps this is why so much Showaera music carries an "exotic" flavor an expression of longing for the world beyond.This piece envisions the final farewell of a distant couple.The woman leaves without hesitation, and only then does the man realize she is lost to him.A disjointed moment of loss one that transcends time and place.
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