衝撃の青〈コンポーザーズ・カット・エディション〉：江原大介 [吹奏楽小編成-レンタル譜]

衝撃の青〈コンポーザーズ・カット・エディション〉

この作品は、青稜中学校・高等学校吹奏楽部の委嘱により2018年に作曲された、全三楽章形式の作品です。

第一楽章「激動」は、激しい音響の中を突き進むひとつの力があります。この力の源はひとつの音型によって作られています。それはオクターブ跳躍を伴うモチーフによって形成されており、これらは曲全体にわたって登場し、さまざまに展開していきます。音響の渦を進みながらエネルギーが燃焼された後、音楽は静寂へと向かいます。

第二楽章「追想」は、静けさや懐古を表現するような内容です。ソプラノ・サックスによる旋律が奏でられ、木管による繊細な響きの後、金管と打楽器が加わることで、モノトーンから色彩感のある世界へと変化していきます。

第三楽章「無限」は、これまでの記憶、素材、要素を含みながらも、前へと進む力の終着点を探す旅です。音楽の終わりに示されたその未来は、輝きの中へといざなうものとなっているでしょう。

本作は、青稜中学校・高等学校吹奏楽部第30回定期演奏会記念委嘱作品として、2018年3月27日、市川豊氏の指揮により初演され、同年、同楽団によって全日本吹奏楽コンクールの自由曲としても演奏されました。

この版は、2018年に出版された現行版（FML-0239）を元に、全日本吹奏楽コンクール小編成部門の編成および制限時間を基準に、オーケストレーションおよび構成を改訂したものです。（江原大介）

仕様

スタディスコア/セット・版違いなど

【スコア】衝撃の青〈コンポーザーズ・カット・エディション〉：江原大介 [吹奏楽スコア]

【レンタル譜】衝撃の青：江原大介 [吹奏楽中編成-レンタル譜]

楽器編成

主要ソロ：Trumpet, Alto Saxophone

江原大介(Daisuke Ehara)

1982年東京都生まれ。東京音楽大学卒業、桐朋学園大学研究科を経て東京芸術大学大学院修士課程修了。これまでに作曲を有馬礼子、池辺晋一郎、糀場富美子、権代敦彦、安良岡章夫の各氏に師事。第1回全日本吹奏楽連盟作曲コンクール第1位受賞。

クラシック、現代音楽を中心に作曲活動をしてきたが、2009年全日本吹奏楽コンクール課題曲「躍動する魂」の作曲以後、吹奏楽作品を多く作曲、各社より録音、出版されている。

修正情報

UNLIMITED BLUE (COMPOSERS CUT EDITION)：Composer: Daisuke EHARA

This threemovement work was commissioned by the Seiryo Junior and Senior High School Wind Ensemble in 2018.

The first movement, Gekid (Turbulence), pushes forward through intense sonorities, propelled by a motif formed through octave leaps that recurs and develops throughout the piece. After a surge of energy, the music settles into stillness.

The second movement, Tsuis (Reminiscence), evokes silence and nostalgia. A soprano saxophone melody is followed by delicate woodwind textures, then gradually transitions into a world of vibrant colors with the entrance of brass and percussion.

The third movement, Mugen (Infinity), is a journey seeking a destination for the forwarddriving force built from past memories and musical elements. Its ending points toward a radiant future.

Premiered on March 27, 2018, under the baton of Toyo Ichikawa during Seiryo's 30th annual concert, the work was also performed as the ensemble’s freechoice piece in the All Japan Band Competition the same year.

This version is a revised edition of the original 2018 publication (FML0239), adapted for small ensemble instrumentation and time limits of the All Japan Band Competition. (Daisuke Ehara)

Specifications