「中国の不思議な役人」組曲：ベラ・バルトーク arr. 齋藤淳 [吹奏楽大編成-レンタル譜]

「中国の不思議な役人」組曲

20世紀を代表する作曲家B.バルトークの傑作です。ハンガリーの劇作家レンジェルの『中国の不思議な役人 グロテスクなパントマイム』を原作とする1幕の舞台音楽。ケルンでの初演、そしてプラハでの公演はできたものの再三にわたって上演禁止となり、その内容の不道徳さや生々しさにより長らく「原作通りの公演」ができなかったと言われています。そしてそのような流れの中で、何らかの形で舞台上演を行うことを願って考えられたのが組曲版です。ならず者、ひっかかるカモはいずれも3人、そして3回の客引きと3回の殺人などなど“3”への強い拘りが感じられます。

本編曲は、埼玉県立大宮高等学校吹奏楽部のための吹奏楽コンクール版として書いたものをベースに全面改訂を行い、新たに組曲の全曲版として完成させました。したがって、吹奏楽編成では演奏表現が相当難しい箇所も含まれていますが、是非挑戦していただきたいと思います。なお編曲に当たって参照したオーケストラスコアは、当初はユニヴァーサル出版社刊のスタディスコアを、改訂に際しては全音楽譜出版社刊のものを用いました。したがって、スコアに記されているとト書きや楽器奏法に関する注釈については、全音版の日本語訳をご参照いただきたいと思います。

最後に、わずかな小節数ですが本編曲ではAlto Hornが使用されています。独特な色彩を表現する上で是非使用されることをお勧めします。(齋藤淳)

仕様

楽器編成

主要ソロ：Bb Clarinet, English Horn, Bass Clarinet, Oboe

齋藤淳(Jun Saito)

吹奏楽の指揮、指導者として全国に知られている。また、吹奏楽曲の編曲者としても活躍しており、交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」をはじめとしたR.シュトラウスの作品シリーズや、O.レスピーギの交響詩「ローマの噴水」などは多くの吹奏楽団によって演奏されている。2000年には、東邦音楽大学からの委嘱により、同大学ウィンドオーケストラのために加古隆氏による作品の吹奏楽編曲を手がけて好評を博した。

2005年には、西関東吹奏楽連盟より表彰されるとともに、川口市・アンサンブルリベルテ吹奏楽団を指揮して記念演奏を行った。また、2009年に行われた埼玉県吹奏楽連盟50周年記念式典でも優秀指揮者賞を受賞している。

修正情報

DER WUNDERBARE MANDARIN - THE MIRACULOUS MANDARIN：Composer: Bela BARTOK
Arranger: Jun SAITO

Specifications