1.鎌倉 紫陽花(あじさい)咲く寺にて
通称“あじさい寺”としても有名な「明月院」を訪れたのは六月のある雨の日のこと。そこには色とりどりの美しい紫陽花が、やさしい雨に打たれて今を盛りと咲き誇っていました。曲中繰り返されるモチーフは紫陽花の一つ一つの花を表しています。
2.奈良 大仏開眼(かいげん)
大仏と言えば高さ16メートルにも及ぶ奈良・東大寺の盧遮那仏(るしゃなぶつ)が有名。仏像が完成した時に目を入れて入魂するという“大仏開眼供養(だいぶつぶつかいげんくよう)”の厳かな様子に思いを馳せました。
3.京都 落日の金閣寺
室町時代、三代将軍足利義満によって建立された「鹿苑寺」通称“金閣寺”を訪れたのは夕暮れ迫る頃。沈みかけた夕日の光を受けて、目映いほどに美しく金色に光り輝いていました。
演奏してくださる方の心の中にどんな「古都」の情景が広がっていくのか、とても楽しみです。(高嶋圭子)
1962年、香川県高松市生まれ。広島市出身。
4歳からピアノを始め、中学高校時代では部活動で合唱に熱中。高校二年より和声学・作曲理論を学び始め1982年東京藝術大学音楽学部作曲科へ。卒業後の1987年、パリ・トロンボーン四重奏団初来日の際にアンコールピースとして「夕やけこやけ」「わらべうた」を提供して以来、トロンボーンに関わる作品が多い。
トロンボーン四重奏のための「パスピエ」「メモリーズ」「スクエアダンス」「古都三景」「出逢いは、はじまり」「ふるさとのうた」「四季の詩」「ハナミズキの祈り」「砂の丘を越えて」など、またトロンボーンとピアノのための作品として、ミシェル・ベッケ氏のソロアルバムにも収録されている「幻想五木の子守唄」をはじめ、ソナタ「風花賛礼」「夜の静寂に」「春の呼ぶ声を聞く」などがある。合唱曲としては、落語を主題にした「時そば」(混声合唱)、女声合唱組曲「京都の恋(詩:黛まどか)」「花だより(詩:高橋うらら)」など。ピアノ曲としては「ピアノ発表会物語」がピティナ・ミュッセ(インターネット上の楽譜配信サービス)にて好評配信中。
1998年に広島で行われた国民体育大会では、開会式・閉会式のファンファーレを作曲。一般社団法人全日本ピアノ指導者協会正会員。
※高嶋の「高」は、はしごだかが正式です。システム上表示ができないため代用しております。
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