この曲のタイトルにいう「秘儀」は宗教的な架空の儀式を意味している。それは秘教的な性格を持つもので、シャーマニズムに属する類のものである。「秘儀」はシャーマン (巫女) の舞踊を中心にして展開される。その舞踊は旋回舞踊であり、舞踊者は旋回しつつ忘我 (トランス状態) に達し、招魂・招霊・降神の媒体となるに至る。
この曲はそうしたシャーマンの秘密の舞踊儀式のための舞曲である。後半の8分の9拍子や6拍子は、舞踊が旋回性のものであることと関係している。曲中には速いテンポの点描音群ホケトゥスやヘテロフォニーといった語法の展開がみられ、東アジアや東南アジアの伝統的な宗教音楽 (儀式) の一部からの影響もみられる。
曲は以下の6つの部分により構成されている。
1 冒頭から第31小節までは儀式の開始を告げる前奏部。
2 第32小節からは序の舞曲。木管楽器群に16分音符のスタッカートの波動。アクセント位置のずれによる点描。金管楽器群はケチャに基づくホケトゥスを奏する。
3 第64小節からは遅い舞曲。木管楽器群がエロティックな旋律のヘテロフォニックな絡みを官能的に奏する。
4 第97小節からは8分の9拍子による第1の旋回舞曲。
5 第113小節からは8分の6拍子による第2の旋回舞曲。
6)第184小節からは終結部。旋回舞踊の興奮恍惚のきわみに至り、舞踊者 (シャーマン) はトランス状態で失神する。
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