グスターヴ・ホルストは、1874年、イギリスのチェルトナムに生まれた、20世紀のイギリス音楽界を代表する作曲家の一人である。彼はロンドン王立音楽院に学び、後に教職に就いて音楽を教える傍ら、作曲活動を行った。当初はワーグナーやマーラーの影響が見られたが、次第にヒンドゥーやサンスクリットといった東洋的題材に興味を持ち、さらにイギリス民謡への関心が、彼の作品にオリジナリティをもたらすこととなった。代表作といえば組曲「惑星」が挙げられるが、室内楽や合唱のジャンルにも良作が多く、親しまれている。また、吹奏楽分野においては「軍楽隊(吹奏楽)のための組曲第1番、2番(Suites for military band, op.28-1 & 2)」という作品を遺し、以後の吹奏楽分野の発展に多大な影響を及ぼしている。
さて、今回採り上げた天王星であるが、組曲「惑星」の第6曲目にあたる作品で、デュカスの「魔法使いの弟子」の影響を感じさせる、スケルツォ風の曲である。
冒頭、金管楽器群によって動機が提示されるが、ここの4音(G-Es-A-H)は、ホルスト自身の名前(GuS=Es tAv Holst)が引用されたといわれている。フェルマータの後、バスーンによってリズミカルな第1主題が導かれ、冒頭の動機によるブリッジを経て、再びバスーンを中心とした第2主題が奏される。第3主題はホルンを中心としたダンスリーな旋律。再度のフェルマータを挟んでマーチに入るが、第4主題がここでチューバによって提示され、次第に発展し、オルガンの上昇グリッサンドで頂点を迎える。ここでのffffというダイナミクスは、組曲全体でも2カ所しか無い。以降は短いコーダ。約6分という、管弦楽曲としては決して長くない演奏時間のなかで、リズムやオーケストレーションの書法の巧みさが際立つ佳品である。
1978年生まれ。東海大学工学部卒業。システムエンジニアを経て、楽譜出版社にて楽譜出版・著作権法務を担当。現在はフリーの浄書家並びに編集者として、様々な出版社から依頼を受けて活動している。その一方で、高校時代より独学で音楽を学び、吹奏楽媒体では、この媒体で演奏される機会の少ないバッハ、ベートーヴェン、ブラームス等の作品を編曲し、評価を得ている。
吹奏楽関連の主な編曲作品に「交響曲第9 番“合唱付き”(ベートーヴェン)」「ピアノ四重奏曲第1 番(ブラームス/クラリネット8 重奏)」「パッサカリアとフーガハ短調(バッハ)」「クープランの墓(ラヴェル/管楽8 重奏)」「オーボエ協奏曲(R. シュトラウス)」等。
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