現実から最も遠い存在をタイトルにと思い「天空」と「夢」という言葉を使い「天空の夢」と名づけました。
それはすなわち憧憬、手に届くものではないという儚さも含むものです。
冒頭のコラールから浮かび上がる響きは、天に手を伸ばす人々の夢の結晶です。そしてそこから喜びと悲しみの織り交ざった旋律が導かれます。中間部は光を求めて、そして相反する闇を越えた先にたどり着くようなイメージです。揺らめく音型と音色の掛け合いが二つの属性を表しています。そしてその先へと進む、軽快なリズムを伴いながら曲は天空へと近づいていきます。その後、コラールと共にしばし静寂が訪れた後、クライマックスに突入します。これは遥か彼方に存在する夢を追い求め、それを手にした人々の歓喜と無限の可能性を表したものです。
そして最後に曲は上行形の音群、パッセージに付き添われながら、最も遠い存在である天空の夢の扉のその先へと昇っていきます。(江原大介)
1982年東京都生まれ。東京音楽大学卒業、桐朋学園大学研究科を経て東京芸術大学大学院修士課程修了。これまでに作曲を有馬礼子、池辺晋一郎、糀場富美子、権代敦彦、安良岡章夫の各氏に師事。第1回全日本吹奏楽連盟作曲コンクール第1位受賞。
クラシック、現代音楽を中心に作曲活動をしてきたが、2009年全日本吹奏楽コンクール課題曲「躍動する魂」の作曲以後、吹奏楽作品を多く作曲、各社より録音、出版されている。
7agpr9rwglwc
〈4月〉先着200名様|会員限定クーポン
対象カテゴリ
会員限定
¥1,000 OFF
残発行枚数:189
下限金額:¥5,500
有効期間:2025/04/01 ~ 2025/04/30