祈りのうた
2011年3月11日金曜日14時46分、大震災が東日本を襲いました。
私はその時間に幕張にいましたが、埋立地という特性からか、地面はうねり、何か柔らかいものの上にいるような感覚がありました。道路は所々ひび割れ、砂と水が噴水のように湧き出してきて、あっという間に道路を埋めてゆく光景に目を疑うしか無かったのを覚えています。その時は、ここが震源地で無かったらとんでもないことが日本に起きているのでは?と思ったのですが、震源は遠く離れた福島沖とのこと。忘れられない光景が今でも目に焼き付いています。
そして震災後、日本がんばれ!と音楽家たちの応援や活動が始まり、Steven Verhelstさんが作曲し無償提供やアレンジの自由化をして広まった「A Song For Japan」や、Philip Sparkeさん作曲の「陽はまた昇る(原題:The Sun Will Rise Again)」、その他沢山の復興応援曲が世に広まりました。
私自身も何かできないという思いから、とにかく祈る思いを伝えたいと思い作曲した曲がこの「祈りのうた」です。(余談ですが吹奏楽オリジナルの「INORI」という別の曲も書いています)
曲は全体を通してゆっくりと進行してゆくAdagioで、順番に歌を歌うように音をつなげてゆく様な構成となっています。パート番号の小さいパートは少し高い音もありますが、全体的に難易度は引くと思います。(パートにより差があります)
大トロシリーズの楽器編成は、アルト、テナー、テナーバス、バスといったトロンボーン達を織り交ぜて使う様な形が多く、この曲もアルト(オプション)、テナー、テナーバス、バストロンボーン向けに書いています。ですが実際には高音が少し厳しくなりますがテナーバスとバスだけでも演奏をする事は可能です。
この曲ではTrombone0としたオプションのアルトトロンボーン向けの楽譜もありますが、このパートは無くても演奏できますし、アルトトロンボーンを使う必要もありません。大編成トロンボーンアンサンブル集団の「大トロ」ではアルト1本、テナー4本、テナーバス6本、バス2本の13本のトロンボーンと二人の打楽器によって演奏されました。
打楽器はグロッケンシュピールと、2種類のシンバル・タンバリン・トライアングルの二つのパートになっています。
始まりと終わりは短調で少し重さもある曲ですが、中間部にはきらめく希望を表現した長調部分もあり、トロンボーンならではのハーモニーが響かせられる曲となっています。
是非お試し下さい♪
仕様
Specifications
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- ARTIST
- Composer: Takeyuki NAGANO
- INSTRUMENTATION
- Trombone / 12 parts
- PRODUCT TYPE
- Set / ENSEMBLE
- DURATION
- 0:06:30
- GRADE
- 3+
- PUBLISHER / Code
- ASKS Winds / ASKS-OTPR06
- RELEASE
- OVERSEAS SHIPMENT
- No
- EUROPEAN PARTS